裏写り(うらうつり)とは?
裏写り(うらうつり)とは、エラー切手の一種で、製造の際の不手際により、切手の裏面にも印刷が写ってしまったものを指します。
切手の図柄が反転した状態で裏面に薄く転写されている状態で、その裏写りの濃さは様々です。うっすらとしか見えないような裏写りの切手もあれば、鮮明な裏写り切手もあります。
裏写りは珍品切手として重宝される場合も多いですが、戦後まもない頃に印刷された切手には、切手印刷に十分な設備がなかなか整わなかったという時代背景もあり、かなりの頻度で裏写り現象が発生しています。
裏写り切手が発生する原因としては大きく2つに分かれ、インクが乾かないうちに紙を重ねてしまったことによるものと、印刷機の中で余分なインクが別の部品に付着し、それが切手の裏に写ってしまったものがあります。
裏写り切手は、一度図柄を中間転写体に転写する"オフセット方式"で印刷されたときに発生しやすいと言われています。現在はほとんどの切手にグラビア印刷が採用され、かつ切手の検品も厳しいものとなっていますので、現行の切手で裏写りの物が市場に出回るのはかなり稀なケースとなっています。