エラー切手「逆さまジェニー」の買取価格と詳細
「逆さまジェニー」とは、1918年5月13日、額面24セントにて発行されたアメリカのエラー切手の一種で、飛行機が逆さまに印刷されたエラーが特徴的です。
切手を印刷する際に"紙を逆にセットしてしまった"ことから生まれたエラー切手で、英語では"Inverted Jenny"の名で知られ、世界中を見ても屈指の価値と知名度を誇るプレミア切手です。
通称「ジェニー」と呼ばれていた複葉機、"カーティスJN-4H(カーティス・ジェニー)"が切手の図柄となっている事から、本来の切手の名称は「カーティス・ジェニー」切手で、アメリカで初めて発行された航空切手3種のうち1枚です。
ですが、100面シート用紙1枚のみ、用紙の向きが逆に設置されていたために、飛行機が逆さに印刷された「逆さまジェニー切手」が誕生しました。
その為、逆さまジェニー切手の流通量も合計100枚という事が発覚しているので、現在ではほとんどの所在が突き止められています。
この「逆さまジェニー」の買取価格についてですが、あまりにも珍しい切手のため、残念ながら国内の切手買取業者間で買取されたという事例は確認できなかった為、世界で開催されたオークションデータから「逆さまジェニー」の参考取引価格を先にまとめてご紹介します。
2005年開催のオークションでは、田型4枚の逆さまジェニー切手が3億1000万円(270万ドル)で落札されました。
状態の良い逆さまジェニー切手は価値が高く、2007年開催のオークションでは85万ドル(約8400万円)で落札されました。
状態のあまり良くない逆さまジェニー切手であっても、オークションで18万4000ポンド(約2582万円)で落札されています。
上記の取引結果から考えても、もし本物の「逆さまジェニー」を切手買取に出すとしたら、状態が悪くても1000~2000万円の買取価格は期待できると推測できます。
ですが、万が一逆さまジェニー切手をお持ちであっても、ほとんどの切手買取業者では偽物、あるいは逆さまジェニーの図柄を模った切手だと査定されてしまうかと思います。
前述にもありますがしますが、理由としては「逆さまジェニー切手は現在、ほとんど全ての所在が突き止められている」ことが挙げられます。
そして、発行当初から有名なエラー切手だったため、偽物や贋作、レプリカとして流通している逆さまジェニー切手も数多く存在しています。
ですので、「逆さまジェニー切手」が家で見つかったとしても本物ではない可能性が非常に高いですが、買取依頼する場合は、正しい買取価値を知るためにもまずは買取業者の無料査定を受ける事をおすすめ致します。
WEBサイトのフォーマットに入力するだけで簡単に質問することが出来るので、5分もあれば買取価格を問い合わせることが可能です。
そして、逆さまジェニーについては色々とニュースや話題にもなりましたので、おすすめの切手買取業者を紹介したのちに次の事についても詳しく紹介していきます。
・逆さまジェニー切手のプレミア価値の背景など
・盗難に合っていた、逆さまジェニー切手発見のニュース
・逆さまジェニー切手の偽物について
・コレクション用「逆さまジェニー切手」の発行
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エラー切手「逆さまジェニー」に関する補足説明
では、「逆さまジェニー」についてもう少し色々なエピソードを紹介していきます。
「逆さまジェニー」切手が流通したきっかけ
「逆さまジェニー切手」はエラーに気づかれることなく郵便局窓口に並び、1918年5月14日、つまり発行日の翌日に、ウイリアムという人物が購入していきました。
ウイリアムは新切手の取り次ぎの仕事の為、カーティス・ジェニー切手丸々1シートを定価の24ドルで購入しました。
ですが購入後にエラーの存在に気づいたウイリアム氏は、1週間後にプレミア切手として1万5000ドルで切手収集家へと売りに出します。
初めて逆さまジェニーの100面シートが切り離される際には、切手の裏面には鉛筆書きで"シートのポジションを示す番号"が書き込まれました。(これが逆さまジェニー切手に番号が割り振られている所以です。)
その後も切手が切り離されるにつれて価値は高騰し、逆さまジェニー切手は一時期、世界で最も高額な切手として珍重されていました。
逆さまジェニー切手を巡るニュース
近年の逆さまジェニー切手のニュースとしては、1955年に4枚の切手が盗難に合った中の一枚が、2016年、約61年ぶりに発見されました。
4枚のうち2枚は既に発見されていましたが、残りの切手は長らく消息が掴めないままでした。
こうしてプレミア切手が盗まれてしまった場合、カモフラージュの為に一部が切り離されたり、研磨によって一部が消されてしまったりもします。
その為、価値ある切手が盗まれてしまった場合、以前と同じ状態を保てているとは限りません。
約3億円物価格で落札された理由
前述にもあるオークション取引価格で、田形4枚綴りの逆さまジェニー切手が約3億円という高額で落札された理由は、"通し番号"が切手の余白部分に印刷されていたからです。
通し番号は切手100枚で構成された1シート中に1箇所しかついていなかったため、まさに「世界で一枚だけの逆さまジェニー切手」ということもあったため、このような高額な落札に繋がったのです。
「逆さまジェニー」には偽物やレプリカ品も多い
逆さまジェニー切手は価値が極めて高いプレミア切手として知られ、ゆえに偽物や贋作も数多く発見されています。
近年で有名になった偽物といえば、選挙の不在者投票に使われた封筒に「逆さまジェニー」らしき切手が貼ってあったというエピソードです。
この逆さまジェニー切手の存在は、不在者投票の集計を担当していた人物が、昔少しだけ切手収集を行っていた時期があったために偶然気が付いたそうです。
これは専門家の分析の結果、紙の厚さやインク・目打ちなどの細かな違いによって、残念ながら偽物である可能性が高いと診断されました。
コレクション用・復刻版「逆さまジェニー切手」の発行
逆さまジェニー切手はあまりにも有名なプレミア切手で、その人気の高さから、逆さまジェニーの図柄を模ったコレクション切手も発行されています。
こちらの切手の発行日は2013年9月22日、額面2ドルで発行された復刻版切手で、土産品やコレクターアイテムとして登場しました。
本来の逆さまジェニー切手は24セント、復刻版の切手は2ドルと、明らかに額面が違うため本物との見分けは容易です。
本物の逆さまジェニー切手は高額でとても入手できない為、復刻版の発行は切手コレクターの方にとって、とても嬉しい発行だったといえるでしょう。